学習支援

IQや学力を上げるための要&そのためにできる5つのこと

066どうしたらIQを上げられる?
どうしたら学力をつけることができる?
そんな質問をいただくことがあります。

 
確かに五人とも、五・六歳の時点での審査では、認知テスト&IQ上位1パーセンタイル以上、学力(読み・算数)全米2パーセンタイル以上という結果を手にしました。
 
それでも、それらはあくまでも「過程」。私自身まだまだ子育て最中、試行錯誤な毎日です。
 
方針やカリキュラムや全体的な環境などから、親として「いい!」と思うプログラムに入るために、確かにこうした結果が必要だったのですが、それでも将来的には、IQや「成績に表れるような学力」にこだわらず、たとえ人目を引くような結果を出すことがなくとも、本人達が「ここだ」と思う場で、それぞれの持ち味を生かし、持てる力を発揮していってくれたら、そう思っています。
 
またIQは生まれ持ったもので「上げる」なんて無理でしょう、という意見を聞くこともあります。それでもIQというのは、生まれ持った資質と周りの働きかけなどの環境が相互に関係して形成されるもの。周りの働きかけによって、ある程度上げていくことができると、私自身思っています。
 
 
こうした前提の下、冒頭の質問について、少しまとめてみます。
 
まず私自身、とにかく「要」と思うのが、問題を前にしたら、解きたくてしょうがないという気持ちを育む、ということです。問題を前にした時のこうした「強いやる気」さえあるならば、子供達はどんどん伸びていきます。
 
五人性格も性質も全く違います。自分から興味を持ってずんずん進む子も入れば、おっとり型の子もいます。反抗期やあまのじゃくで、言われたことに素直に従いたくなかったり、「勉強したくなーい」と言ってみたりする子もいます。また極度に場所見知りや人見知りする子もいました(知らない場や知らない人の前では一切話さなくなったり)。
 
どんな理由にせよ、例え口では反抗的なことを言ってみたとしても、また慣れ親しんだ家だろうと見知らぬ審査の場であろうと、問題を前にするならばとにかく「と、と、解きたくてしょうがない!」という気持ちが、何にも勝るよう心がけていきました。
 
 
以下は「強いやる気」を育むためにできる「5つのこと」です:
 

1. できた!の喜びを積み重ねる。

簡単にできてしまうことよりも、うんうんと唸って、持てる力をマックスに使った末の「できた!」ほど、より大きな喜び体験です。
 
簡単にすぐできてしまう『できた!」ばかりでは、すぐにできないものは「嫌!」となってしまうこともあります。また難し過ぎても、ただ途方にくれてしまいます。
 
その子にとって難し過ぎず、簡単過ぎない課題を目の前に置いてやれるといいです。そうして基本的には「過ぎない」を目安に、毎日こつこつと働きかけを続けます。
 
といって、
 
「簡単な問題ばかりの『できた!』は力がつきません」も真ですが、自信を失いつつある時には、ハードルを下げた「できた!」体験も必要です。
 
「難し過ぎる問題はやる気を失わせる」というのも真ですが、その子のやる気や体調が万全の時は、時に難し過ぎる課題に向かって砕ける体験も貴重です。
 
また「子供の嫌がることをさせない」というのも真ですが、「時に嫌ということを叱咤激励しながら超えた時にその子はより大きくなる」というのも真なのです。
 
大切なのは、その時のその子の様子を感じ取り、今その子にどんな姿勢が最も有効なのか、どうしたらその子に最も力をつけられるかを見出していくことです。
 
 
 

2. 結果ではなく過程を褒める。

「褒めて伸ばす」というのはとてもいいメソッドだと思いますが、褒め方に少し気をつけてみます。
 
「なんて賢いんでしょう」
「うわあ満点!」
 
よりも、
 
「こんな難しい問題最後までよく頑張ったね」
「諦めないで偉かったね」
 
「過程の努力」や「やり抜くこと」を褒めるようにします
 
そうすることで、良くない結果にめげてしまったり、「賢い」などの評価を損ないたくないために難しい問題にチャレンジすることを止めてしまうことなく、「とにかくできる限りの力で問題にぶつかっていこう」という姿勢が育ちます。
 
 
 

3. 脳は使えば使うほど成長すると教える。

今こうして一生懸命考えてるでしょ、そうするとね、脳がどんどん成長しているんだよ、脳が「うれしー」って喜んでる、などと声をかけてみます。
 
図鑑などを見ながら、脳は使えば使うほど、より色々なことができるようになっていくといった「脳の性質」の話をしてみます
 
ダンベルのトレーニングみたいに、軽いものばかり持っていたら筋肉は鍛えられないけど、少しずつ重いものを持つようにしていくと、筋肉もりもりになっていくよね。脳もそういう「筋肉」みたいな特徴があるのよ、などのたとえ話もしてみたり。
 
難しい問題をやり抜いた後など、子供達、「ふー、今日は脳が喜んでるわー」と、清清しい笑顔で言っていました。
 
 
 

4. 比べる言葉を口に出さない。

「○○ちゃんはできるのにねえ」「○○君よりできるようになったじゃない!」
 
子供の前ではそんな「比べる」言葉を口に出したり、比べているということを感じさせないようにします。それは兄弟姉妹間であっても。「お兄ちゃんがあなたぐらいの年にはそれができたのにねえ」なども口にしないようにします。
 
周りの子よりできるということが「やる気の源」になってしまうと、「すいすいとできてしまうように見える子」に出会ったときや、どうしても「勝てない」時や「負けた」時、やる気を失なってしまうこともあります。上には上がいくらだっています。そもそも「勝つため」にしているのではありません。
 
その子自身の「できた!」の喜びを大切に。
 
子供の前では比較の言葉を口に出さないようにしますが、他の子との「比較」は、その子の強み弱みを把握し、その子をより伸ばすカリキュラムの参考資料として有効です。周りの子との「比較自体」がよくないのではなく、それをどんな意図でしているかを見つめていきたいです。
 
 
 

5. 困難や失敗は成功の元と体験させる&教える。

できなかったり、間違えてしまう時こそ、一回り大きくなるチャンスです。
 
振り返ってみても、泣きながらでも止めずに最後まで成し遂げた時や、何度も間違えた末にやっとできるようになった時ほど、能力面から心面まで大きく成長した時はないかもしれないなとも思います。
 
温もりを持って悔しい気持ちに寄り添いつつ、励ましていきます。
 
過去に乗り越えた体験を思い出し、あの時は本当に嬉しかったねー、などと話し合ってみるのもいいです。
 
伝記を読むのも助けとなります。「偉人」とされる人々が、どれほどの困難にぶち当たり、それでも踏ん張り続け、それらを乗り越えてきたか。何もかもスムーズに何かを成し遂げたなんてことは、決してないのよと。
 
こちらで大人気の絵本「ドクター・スース」の本を読みながらも、ドクター・スースはね、最初の本が出版されるまで、27回も断られたのよ。一生懸命書いても書いても、何度も何度も断られて。それでも書き続けたんだね。そうして今では、ほら、読んだことがない子なんていないものねと話してみます。
 
歴史上の人物だけでなく、身近な周りでも、厳しい状況にありながら頑張っていたり、失敗から立ち上がって頑張っている「偉人」さん達に見習ってみます。
 
「困難や失敗は成功の元」、そんなマインドセットを育てていきたいです。
 
 
 
 
大きくなるにつれ、より複雑で様々な「強いやる気」を萎えさせられるような出来事に出会います。頑張ったつもりなのに良いばかりでない評価や、とてもかなわないと感じる「できる子」に囲まれたり、意味があるとばかりは思えない課題の山や。
 
それでも、こうした「5つのこと」を心がけていくことは、上の子達を見ていても、「やる気」の支えとなっているかな、そう感じています。
 
 
 
 
 
どうしたらIQを上げられる?
どうしたら学力をつけることができる?
 
要:
問題を前にすると「と、解きたくてしょうがない!」といった「強いやる気」を育むこと。
 
そのためにできること:
1. できた!の喜びを積み重ねる。
2. 結果ではなく過程を褒める。
3. 脳は使えば使うほど成長すると教える。
4. 比べる言葉を口に出さない。
5. 困難や失敗は成功の元と体験させる&教える。
 
 
 
私も子育て真っ最中、日々、できることから共に頑張っていきましょう!
こちらも月曜日始まりました。
皆様、今週も、良い日々をお送りください!
 
 
 
追記:
・四歳から六歳までの具体的な取り組み例はこちら「四歳から六さいころまでの机上での学習、気づき・思い・取り組み例など」にあります。
 
・他に質問をいただいた、「どういった玩具や教材がよいと思った?」についても、いずれまとめていきますね。
 
 
 

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