六月三日付けのThe Guardian(英国の大手新聞)が、「学校でのマインドフルネスの活用」について取り挙げています。これ、子育ての日常にも役に立つかも、そう思いました。
「二分間のマインドフルネスがどうクラスを落ち着かせ、学業の達成を押し上げるか」というタイトルのこの記事、仏教徒が二千年以上もの間行ってきたこと、サイエンティストには「ニューエージのちんぷんかんぷんなまじない(mumbo jumbo)」のように捉えられてきたのですが、ようやく今になって、西洋は東洋の瞑想が有益だと目を覚ましつつある、という書き出しで。
英国南の仏教系の学校「ダーマ小学校」のCaroline Woods先生によると、「マインドフルネスとは宗教や哲学ではなく、いかにあなたのネガティブな思考や感情の手綱を握るかということです。これらのスキルは、アカデミックなストレスにどう対処するかだけでなく、成長していくことの痛みや、学校の外での人生における日々のプレッシャーなどにより良く向き合うことを可能にするのです」と。
「人々をより受容的で感受性に富み(receptive)オープンであるようにし、審判しない(non-judgmental)方法で彼ら自身に気がついていること(aware)を助けるのです」とも。
英国南西部のエクセター大学と情動障害センターの名誉教授Katherine Weare氏は、マインドフルネスを最も有効に用いる方法の一つとして以下のような方法を挙げています。これが、私自身用いてみたいなと思ったものです。
「とても短い時間でいいので、何かをしている最中でも、それが何であっても、少し小休止してみることです。そして目を閉じ、マインドと身体に何が起こっているかを認知して(recognize)みます。そして呼吸にフォーカスして、床と接しているという感覚を感じてみます。」
「二分ほどのこと、それでも終えると、生徒はより落ち着いた雰囲気で物事を進め始めるのです。」とのこと。
これは「タイムアウト」を思い出しもしますが、ただ座って頭を冷やすというよりも、こうして具体的にすることがあるというのも、いいのかもしれないなと思ったり。我が家では「タイムアウト」という手法を用いたことはないのですが、「落ち着いてきなさい」と部屋に送ることはあります。
英国での学業の成果を挙げるための集中力を助けるために、学校でのマインドフルネスの活用を広めようとするWeare氏、「テスト前に数分間座って呼吸できた子は、しない子よりもテストの結果が良かったという結果もあります」とのこと。
子供によって反応も様々で、すぐに効果のある場合もあれば、ただ白昼夢に浸っているように見える子や、眠ってしまう子もいます、それでも、長い目で見て、こうして子供時代に学んだスキルが役に立たないとは言えないでしょう、とも。
確かに、その時目を輝かせて食いつかなかったり、目を見張る効果が見えなくても、内面にじわじわと根付いていくということは、子供達を見ていてもあるなあと思います。
こうしてマインドフルネスがより広く徐々に取り上げられるようになってきているのも、近年、医療やカウンセリングなどの分野で効果を挙げているからこそなのでしょうね。「ちんぷんかんぷんなまじない」に見えても、「科学的な効果」が見えるのなら合理的に取り入れようとする、そんな欧米の姿勢を思います。
またマインドフルネスは、その原理を日々生きているような大人が導くのが最良とのこと。
「子供達に『素敵なマインドフルネスのレッスン』をして、教室の外に出て廊下のコピー機を蹴っているようでは、子供達もすぐに気がつきます」と。
これは私自身痛いところでもありますが。(笑)
共に学んでいくという姿勢で、自身の思いや感情に気づき、過去や未来に漂うところから、プリゼント(今ここ)の感覚を取り戻す時、生活に取り入れていけたらな、そう思っています。
と子供達と話していたら、
プリゼントっていうのは、ある意味あり得ないことだよね。時間は未来か過去に常に分類されていく、「今」と思っている時点でもうそれは過去であって、いくら細分化しても「今」にはならない、と長男。
そうだね、それでも今という瞬間に「より近づい」てみる、するとその状態が、自身を、周りの物事をよりクリアに中立に捉えられるということなのだろうね。「プリゼント」っていうのはある境地を指す用語でもあるのかもしないね。それは頭だけでなく、体験を積み重ね身体的に胎で分かるといったような、と私。
親子共々、探求を続けて行きます!
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