散歩、キノコとおばあさんと

毎日午後は、

五歳次男となるべく三十分ほどでも外で身体を動かすようにしています。

 

雨しとしとなアラスカの晩夏、

降られながら走って歩いて。

 
 

 一昨日。

 

自宅の前庭のキノコを一緒に吟味しながら採取したばかりだったので、

キノコたくさんありそうな森だねー、

そう辺り見回しながら目を輝かせる次男。

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あるある!

こんなのや、

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こんなのや。

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写真と照らし合わせながら名前など調べてみたのですが、

ネットではなかなか分からず。

アラスカキノコ図鑑ないか探してみようねと子供達と。

 

裏側がこうしてヒダヒダになってるのは、

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猛毒のものと酷似しているものも多いので、

「キノコ素人」は手を出さない方がよいらしいです。

 

裏側こんなスポンジ状のものは、

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「赤いもの」でなければ、

白くても黒くてもだいたい大丈夫とのこと。

「だいたい」というのは、
毒があってもまあおなかを少し壊すくらいとか。

 

 

でも「スポンジキノコ」ほとんどないねー、

と裏側をのぞいては呟き合ってると。

アジアのおば様たち。

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見せてくださいました。

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King Bolete

 

なるほど、

先客がいらっしゃったんですね。

 

御伽噺を思い出すような、

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カラフルキノコも。

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猛毒ですが。

 

赤い実が、

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散りばめられ、

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その間にキノコ(右下)にょきにょき。

 

ああ秋!

 

前庭で採ったKing Boleteを夕食に。

バター醤油とガーリックで炒めて。

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この「ぬめり感」たまりません。

 

恵みに感謝!

 
 
 

昨日は海沿い。

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ヤナギランも秋色!

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メンタルヘルス施設の方々が、

職員さんに付き添われ団体で散歩されています。

 

先へ行き振り返って私を待つ次男に通りすがり話しかけて下さるおばあさん。

二人に追いつくとにっこり微笑まれ。

 

ふいに、

「あれは、マウンテンアッシュよね」

そう後ろの赤い実のなる木を指差され。

「そうだと思います。食べられるんですよね」と答えると、

「どう?持って帰らない?」

そう腕にぶら下がるビニール袋から、

いくつか実を取りだし差し出して下さいます。

 

「ありがとうございます。

でもまだたくさんあるからいいですよ。

せっかく摘まれたの、どうぞ持って帰ってください」

そう言うと、

みるみる内に目が大きくなり、

「ほ、本当ですか?!
ほ、本当に持って帰っていいんですか?!
本当にいいのかしら?
本当に?!」

驚きと喜び溢れた表情で。

「ええ、もちろん、
あ、あのでも、ありがとうございます・・・。」

と答えると、

「ああ~、ありがとう!
なんてことでしょう。
ああ、もうこんなことが起こるなんて、信じられないわ!
本当に本当にありがとう!」

それはそれは嬉しそうに繰り返されて。

 

付き添いの方がいらっしゃり、

少しこちらを見て頷き、

微笑みながら手を引いていかれ。

 

振り返りながら、

ありがと~、ありがと~

そう笑顔で手を振るおばあさん。

 

その澄んだ瞳に、

突き抜けた喜びに、

圧倒され、

しばらく佇み。

 

「ママ、ほら、いこ!」という次男の声に、

我に返り。

 

潮風。

 

心がサーと清められるような、

貴い瞬間でした。

 
 
 

毎日の散歩、

嵐のような一日に、

ほっと息をつくひと時です。

 
 
 
 
 
 
 

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