多様性

他者を理解する力を育む2つの方法

昨夜は友人宅で友人娘ちゃんの誕生日会。

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おめでとう!

 
 
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他者のマインドの状態(思考、感情、目的、意図、知識、信念、志向、疑念、推測など)を推測するマインドの機能を、人類学や心理学などでは「マインドの理論(Theory of Mind)」と呼びます。
 
他者も自分と同じようにマインドを持っていて、その内容というのは自分とは異なるかもしれないと理解できる力、ヒト科の大きな特徴とされるこの「マインドの理論」は、ヒトが幼少期に発達させる社会認知力の中でも、最も重要な能力とされています。
 
「マインドの理論」をより発達させた子ほど、学校でも社会に出ても人とのコミュニケーションをうまくとれ、他者との葛藤にうまく対処でき、より複雑なごっこ遊びを楽しみ、学校でもよりハッピーで、周りの子に好かれ、学業面でもより進んでいる場合が多いといいます。
 
この「マインドの理論」というのは、人が成長と共に自然に獲得していく機能ですが(literacy というよりはlanguage)、周りの環境や働きかけによってその発達をより豊かに促進していくことができると言われています。
 
 
 
では具体的にどうやって?
 

1.「ニーズを抱えた身体的な存在」としてだけでなく、「思考や感情などのマインドを持った存在」として子供に向き合う。

「思考や感情などのマインドを持った存在」として向き合う親の子供ほど、より豊かな「マインドの理論」を発達させると示す研究が多くあります。
 
あれこれ立て込んでいる時など、子供の小さな頭で考えていることにいちいち取り合ってなんていられなかったり、状況によってはひとまずむき出しの感情には力で無理やり蓋をしてともなりますが、いつもとはいかなくても、時に、じっくり話をきいてやったり、そっと感情に寄り添ってみる時を持つことで、確かに子供も随分と落ち着き、他者へと思いを向ける余裕も生まれるのかなと感じています。
 
「思考や感情などのマインドを持った存在」として向き合う、それは赤ちゃん時代からできると言われています。反応の曖昧な赤ちゃん、私自身振り返ってみても、ついつい「物」のように扱ってしまいがちでしたが、例えばこんなように接してみるのがいいと:
 
赤ちゃんの意味をなさない発声なども、コミュニケーションを取ろうとしているかのように対応する。「あらそう、あなたもお姉ちゃん達と遊びたいのね」など。
 
赤ちゃんが見つめるものや興味関心を持つものに注意を向ける。「今日はいいお天気だから、カーテンがきらきら揺れてまぶしいわね」など。
 
何を感じ考えているか、繊細で適切な言葉がけをしてみる。らくだの縫いぐるみを見ている子に対し、「動物園でらくだ見たときのこと覚えてる?」など。
 
赤ちゃんの行為を真似てみる
 
 
少し大きくなってからは:
 
好ましくない行為をした場合でも、頭ごなしに非難するのでなく、その子の思考や感情に届くよう、理由を説明する。理由説明は、互いの感情が落ち着いてからの方が届きやすいですね。
 
子供間の交流の機会を持つ。葛藤の際は、自分と相手が何を思い何を考えているか、話し合ってみます。自分と相手とが共にハッピーになれる方法を、アイデアを出し合い模索してみます。
 
ごっこ遊び。様々異なる場面での人々のマインドの動きを思いはかる最高の機会。平均的な発達では、二歳頃までには、人が思うことと現実とは異なる場合があるということが分かり始め、ごっこ遊びができるようになると言われます。
 
物語を読む。登場人物の考えや気持ちについて話し合ってみます。
 
過去の体験について話す。あの時どいういうことを考えてどんな気持ちだったかな?などと話し合ってみます。
 
・「思う」などの言葉を使う。「これは何?これは~だ」よりも、状況によっては「これは何だと思う?これは~だとあなたは思ったのね」などの言葉を用いてみるようにします。
 
例えば、A君とB君が箱を持っています。A君の箱の中にはビー玉が入っていて、B君の箱は空っぽ。A君が部屋から出て行き、その間にB君はA君の箱の中からビー玉を取り出し自分の箱の中に入れます。A君が部屋に戻ってきます。というシーンを見せ、「A君はビー玉を取り出すためにどちらの箱を探すかな?」と聞くと、四歳前の子の多くは「B君の箱」と答えると言います。
 
自分が思うこと知ってることと、他者の思うこと知ってることとの区別がまだできないんですね。
 
四歳頃から、人はそれぞれのマインドを通して周りの状況を捉えているのだと理解し始めると言います。そして普段から「思う」と言う言葉を用いることで、「事実」と「思い込み」などの区別がよりできるようになると示す研究もあります。
 
 
 

2.自分自身のマインドの動きを見つめていく。

子供を含む他者のマインドの動きに向き合う姿勢を育んでくれます。自身のマインドについてより知り、どう対応していったらよいかがより分かるようになるほど、子供の活発なマインドにもどう向き合っていけばよいかが見えてきます。
 
マインドの動き。蓋をして抑え込んだり、無視したり、白黒だめだとジャッジしたり、即座にコントロールしたりとするよりも、「思いやりと親しみを持って」そっと寄り添ってみる。するとほんわりと落ち着いていくこともあるものです。
 
 
 
 
 
他者を理解するための要「マインドの理論」、
健やかに育んでいけるよう、
できることをしていきたいです!
 
 
 
皆様新しい週、良い日々をお過ごしください!
 
 
 
参考資料:
‘The Development of Theory of Mind in Early Childhood’  by JANET WILDE ASTINGTON, PhD, MARGARET J. EDWARD, MA

Click to access astington-edwardangxp.pdf

 
‘Mind-minded Parenting: How mental state talk helps kids learn about beliefs, feelings, and the perspectives of other people’  by Gwen Dewar, Ph.D.,  http://www.parentingscience.com/mind-minded-parenting.html
 
 
 
 

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