1.ようやく引越し先が決まり、先週末にインスペクション(家の買い手が専門家を雇い隅々まで安全性を確認する)を終えました。今月末には引越しの予定!ワシントンDCへの通勤圏にある小中高の情報を集めつつ、地域を絞り込んできたんですが、ひとまず納得できる地域に落ち着くことができました。
2.「納得できる」といっても、限られた期間と予算内で決めること、「完璧」とはいきません。「これは妥協してもこれだけは譲れない」、そう自らの価値観を見つめ続ける日々でした。またそう自分1人が思ったとしても、家族7人、それぞれが異なる意向を持ってもいます。まだまだちびっ子たちなら、「引越したらこんな楽しいこともあるよ~」といくつか並べるなら、すぐに目を輝かせ喜びもしますが、高校生組みともなると、そうはいきません。候補地のプロとコンについて書き出し話し合い、学校側とも連絡をとることを繰り返し、ようやく皆が、「まあ、ここなら」と頷くことができました。
3.「高校に入ってからは引っ越さないほうがいいよ」、親戚や知人から、そうアドバイスを受けることもありました。カリキュラムや卒業までの単位修得過程が高校によって異なったり、友人関係もより深く複雑となり、そうそう簡単に「一からまた」とはいかない、多感で難しい時期の大きな変化が情緒面でもマイナスに出ることがある、などなど。だからこそ、引越し先の話し合いも、長男長女を大いに含んできたわけですが、話し合いを通し、この子達が今何を大切にしたいのか親として改めて気づかされるとともに、本人たちも、整理する機会になったようです。
4.長男は、もし現在の高校へ通い続けるのならば、部活のキャプテンや生徒会に立候補したり、新しくクラブ(ディベート、ロボティックス、ルービックキューブなど)を友人達と作ろうと思っていたようです。部活のキャプテンに選ばれるには長くその部に在籍する必要があり、生徒会も投票数を集めるには長い間皆に知ってもらう必要がある、クラブを始めるにも担当してくれそうな顧問を知り、そのトピックに興味があり気の合う友人関係を時間をかけ築いていく必要があると。今引っ越すことで、それらを諦めたり、また一から始めることになるなど、「社会面でのダメージが大きい」と主張。
長男が引っ越しを考慮し来年度の生徒会への立候補を諦めたのに対し、長女は「私は一人で残るから」とまで言い来年度の生徒会に立候補し、そうそうにスポットを得てしまってました。また今通う高校は、去年チアリーディングで州大会優勝したんですが、秋のトライアウトで選抜グループに入れないとしても、準選抜グループでトップの技術を鍛えてもらいたいと思っていたようです。夏休みも高校のトレーニングに参加しています。どちらかというとのんびりな長女も、ようやくこうして様々な面で落ち着いてきたのに、「また新しい環境に移り『不確かさ』の中で足場を築いていくのはきつい」と主張。
5.こうした状況から、「まあ、ここに落ち着いてもいいじゃない」と、今と同じ学区内に家を探し始めてもいたんですが、結局それでも引っ越そうと決定的になったのは、小中高を通しての「学業面での選択幅」です。今通う高校スタッフ、そして、引越し先の高校スタッフと、長男長女自ら様々な質問を投げかけ話う会う中、これには本人たちもしみじみと納得したようです。またクラブや課外活動も、引越し先の高校の方が、より充実し選択幅があり、もし生徒が新しくクラブを作りたい場合も、サポート体制が整っていると分かったことも大きかったです。
6.ひとまず、長男は11年生から始まる「国際バカロレア」プログラムに入ることになりました。長女は、もしそうしたいと思うならば、来年度からです。スイスのジュネーブで開発された世界的なプログラムで、ひとつひとつのトピックについて深く掘り下げたアプローチをとり、テストだけでなくディスカッションやリサーチ、プロジェクトなども重視されるプログラムです。よりチャレンジングとされる高校の最もチャレンジングなプログラムになるんですが、本人がやる気になっているので、サポートしていきたいです。
7.これまで取った授業内容や成績を提出し、プログラムの担当者との話し合い(面接)を通し、プログラムに入れてくださることが決まったんですが、担当者の方いわく、「最も重要なのは、本人に『やる気』があるかどうかなんです」とのこと。課題量や難しさなど半端じゃないようで、「本人にモーティベーションがないと難しいです」と。とはいえ、プログラムに合わないようならば、バカロレアの修了資格を取らずとも、IB(国際バカロレア)授業をとりつつAP(アドバンスクラス)の単位と合わせて卒業することも可能なので、そういった柔軟さもありがたいです。
8.と、学校の方はひとまず落ち着き、皆8月終わりの新学期に向け気持ちも盛り上がってます。そんな中、長男がここ最近こつこつと計画をたてているのが、「来年の夏にアラスカまで自転車で旅すること」・・・。日中ほとんどノンストップで走るなら45日間、帰りは飛行機だそうです。テント生活するとのことですが、熊やバイソン王国・・・。来年17歳でまだ未成年ですから、まあ来年がだめでも「したい」と思い続けるなら、いつかすればいいですよね。公に使われなくなったバスを購入して旅するとか、色々考えているようです。
思えば、長男の生活とは、これまでもある意味こうした一見「無駄」に見えることに占める割合が大きく、そこへ何とか学校の課題などを滑り込ませてきたといっても過言ではないかもしれません。学期中もスポーツや課外活動や趣味(ロボティックスやルービックキューブなど)に大半の時間やエネルギーを費やし、夏休みに入ってからも、コンピューターで映像や音楽を作ることにはまっていたり。こうして自転車旅を計画するなどのサバイバル的な「冒険したい」熱も変わりません。
9.昨日は、長男一人で電車に乗り、アラスカ時代の小学校からの親友君とニューヨークで再会。友人家族と落ち合うまでの5時間ほど、一人でニューヨークの街を歩いたようです。私達も2日遅れでニューヨークで落ち合い、数日ほど家族でNY周辺&東海岸を旅します。進学検討のため、いくつか大学を見ても回る予定です。車で4時間ほどのNYに向け、今夜出発。帰りは、アラスカへ1週間旅立つ長女を空港に降ろす予定です。小学校からのお友達のお母さんが航空会社に勤めてらして、往復飛行機チケットをプレゼントして下さった上、ナント!娘ちゃんとこちらまで送り迎えしてくださいます。さて、旅を終えたら引越しにフォーカスです!
10.下の子達は、サッカーと水泳でこんがり日焼けの日々。毎日近所の子達と走り回ってます。
11.多分化カリキュラムもアルゼンチン、中国、フランスと進んでます。引越し先も落ち着き、さて、新地でどんな活動ができるか、あれやこれやと計画中。ひとまずは、再びの大変化を経る5人の暮らしが落ち着いてから、少しずつ活動を始めていけたらと思っています。
写真で見る夏の日々:
冒頭の写真と共に、次女と友人たちとの夏。
お別れにとプレゼントしたブレスレットを皆で身に着けて。
海で、
カヤックの週末。
浅瀬で、
はしゃぎまわって。
末っ子次男、七歳に!
プレゼントは上の子達が隠します。
ヒントを、
たどって、
家中、
探し。
洗濯機の中に発見!
おめでとう!
昨日は、旅立つ長男をバルティモアの駅へ。
アラスカ育ちの子供達、「電車」を見るのも乗るのも実は、これまで数度あった?といったところ。
見えなくなるまで追いかける次男。
夏休みに入り毎日長男ともつれ合って遊んでいるちびっ子2人、
「I miss お兄ちゃん」としょんぼりとつぶやいて。
明日再会なんですけどね。
帰りはバルティモアの国立水族館へ。
夜は花火。
アラスカは乾燥しているためもあり「花火禁止」だったんですが、
米国東海岸のこの辺りは、自由。
実は、子供達、人生初めて自分たちでする花火です!
皆さんの夏が、素晴らしいものでありますように!