玩具

ルービックキューブ、それぞれの道を深めて

五月半ばから日本へ二週間程一人旅する十四歳長男。夏休みの始まる十日前に発つので、最近は普段の宿題課題プラス、早く学期を終わらせるための課題もあり、家族皆が寝静まった後、一人机に向かう夜も多く。
 
ある朝起きると、コンピュータの横に、こんなものが。
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こんなパターンも。
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山積み課題の合間の、リフレッシュだそう。「現実逃避」とも言うらしいです・・・。
 
ルービックキューブは、六年生の時クラスで大流行し、長男も周りの熱と共にマスターしたのですが、ここ二年ほど触っておらず。久しぶりに、その楽しさを再発見といった様子です。
 
他のバリエーションも試したいということで、「5×5」を購入。
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宿題課題の合間にカチャカチャしてます。

 
 
 
ルービックキューブと言うと、我が家で必ず話題になるのが、2012年のFLL(ファースト・レゴリーグ)世界大会。(冒頭のルービックキューブのほとんどが、この大会で主催者側からプレゼントされたもの)
 
その年世界優勝を果たした日本チームの中学三年生のリーダー君が、「達人」でした。その年まで大会参加者の誰も破ることのできなかったFLLのエンジニアScott Evan氏を負かしたんです。この十三秒!というタイム、その数年前だったら世界記録。(過去記事)
 
この「神業」を目の前にした子供達、強烈に印象に残っているようです。
 
 
ちなみにルービックキューブの現在の世界記録は、オランダの十六歳少年が成し遂げた5.55秒!だそう。「いかに速く」を競うこうした「スピードキューブ」では、モータースキルの訓練も必要になるようです。

 
両手だけでなく、インドネシアの少年の「足で27・93秒」、オーストラリアの十八才青年の「片手で9.03秒」などの世界記録も!(昨夜YouTubeで子供達と見て盛り上り。その他にも、六歳の日本人の女の子が「7×7」を一時間近くかけて全面揃えるものなども。子供達皆呆然と見守ってました。)
 
 
 

詩人の母親とグライダー飛行機を製造する父親の間に生まれ、建築とアート(彫刻)を学んだハンガリーのエルノー・ルービック(Erno Rubik)氏が発明した「ルービックキューブ」。これまでの四十年間で三億五千万個近く売られ、世界中で最も人気のある玩具の一つであり続けています。「スピード・キューブ」大会も年々盛況で、驚異的なタイムが次々と。
 
ルービック氏の専門とする「建築とアート」、「視覚空間学習者」にとっての適職ともされている分野ですね。
 
 
 
2012年のCNNとのインタビューでルービック氏、ご自身は全面揃えるのに最高で一分くらいはかかるでしょうと。
 
そして、「ピアノを創られたのだから、大したピアノ奏者だろうというわけではないんですよ。
 
それらは別のタイプの活動であり、別の能力なんです」と。
 
 
新しく考え出し発明できたとしても、早くは回せないかもしれない、
 
早く回せたとしても、発明はできないかもしれない。
 
皆が皆、同じ方向を目指す必要もなく。
 
それぞれの位置で、より磨き、より深め。

 
 
3D画像を用いて分析できるコンピュータなど一般的ではなかった四十年前、木片を切ってくっつけてと何度も何度も繰り返すことで生まれたルービックキューブ。
 
ルービック氏の発明に、感謝を込めて。
 
 
 

参考資料:
‘The little cube that changed the world‘
By George Webster, CNN October 11, 2012 |

http://www.cnn.com/2012/10/10/tech/rubiks-cube-inventor/index.html

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