クリティカル思考

子供の「考える力」を育む働きかけ

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この曲にはどんなパターンを見つけられる?

先生の質問に、

楽譜を見つめる三女七歳。

ピアノの隣の椅子に足を組んで座る先生、

少し離れたソファに腰掛ける私。

 

誰も部屋にいないかのように物音一つしない。

うんともすんとも言わず楽譜を見つめたままの三女。

その姿を見つめる先生。

その二人の様子を見つめる私。

 

三十秒、一分・・・、多分、三分くらいはそんな沈黙が続いている。

 

先生立ち上がり、

じゃ、この次のレッスンまで考えておいてね。

と本をしまって。

 

おっとりな三女、

一つの質問にこうして果てしなく感じるほど黙り込んでしまうことがある。

分かりませんとか、
ヒントを下さいとか、
もう少し時間を下さいとか言えばいいのよ、
そう後で言ってみても、

「考えてたの」と。

 

何度か同じようなことがあった後、

申し訳なく思い、

「すみません、ホントにのんびりやで」

と先生にお話したことがある。

 

すると、

ああいう時、

さっと答えを言ってしまってもね、

その子の中に何も残らないですから。

自分の中から出てこないとね」と。

 

先生の言葉に、

普段、

「さっと『答え』を言ってしまう」こと、

何て多いだろうとはっとする。

 

じれったくなって、

ここはこうよ、

そうすぐに横から口を出し手を出し。

 

大人がすぐに答えを伝えてしまう時、

子供は創造的にクリティカルに考えることを止めてしまう。

こうだからこうなるのよ、

そんなシンプルな導きが、

子供自身が探索しアイデアを試しとすることから遠ざける。

 

普段「するべきこと」が溢れる中で、

なかなか難しいことですが、

考え・試し・観察し・また考え直し、

そう子供自身が答えを導き出す時間や機会を、

存分に与えていけたら。

また「子供自身が考え答えを導き出す」ことを助ける、

「言葉がけ」

というのもあるようです

 

「はい」や「いいえ」や「一言」

で答えてしまえるような質問だけでなく、

自身の考えやアイデアを説明し表すことを促す

「答えに幅のある質問(open-ended question)」

を投げかけてみること。

 

例えば、

この機械の名前は何?

だけでなく

どういう仕組みになってるんだろうね?

どんな時に使われるんだろう?

どうやって発明されたんだろうね?

などなど。

 

心理学者Erin Jant 氏とCatherine Haden氏によるこんな実験があります。

78人のプレスクーラーと親をシカゴフィールド博物館に招待し、

ネイティブアメリカンの文化についての展示を見てもらいます。

 

そして十分展示を見た後、

四つのグループに分かれます。

 

一つ目のグループには、

伝統的な道具や矢じりや寝具など「展示に関係した物」と、

子供への「答えに幅のある質問(open-ended question)」が書かれた

「カード」が渡されます。

この道具は何のために用いられたんでしょう?

この矢じりはどういったものにくっついていたんだと思う?

これはどんなもので作られているのかな?

この寝具とあなたの寝具とはどう違うだろう?

こんな寝具で眠ったらどんな気持ちがするだろう?

などなど。

 

二つ目のグループには、

「展示に関係した物」ではなく「展示に関係した物の写真」と

一つ目のグループと同じ質問の書かれた「カード」が渡されます。

 

三つ目のグループには、

「展示に関係した物」だけが渡されます。

 

四つ目のグループには、

「展示に関係した物」も質問の書かれた「カード」も渡されません。

 

当日の博物館そして翌日と二週間後の家庭での親と子供との会話が記録されます。

 

すると、

「答えに幅のある質問(open-ended question)」をするよう促された家族に、

最もポジティブな家族間の交わりが見られ、

子供達はより自発的に自身の考えを表し、

展示されていたものに対して最も興味を示していたとのこと。

 

そして二週間後の結果を見ると、

「答えに幅のある質問(open-ended question)」と共に、

「展示されていた物」を渡された家族に、

最も長くそれらポジティブな効果が見られ、

子供達は展示物について自発的に最もよく思い出すことができたとのこと。

 
 

子供自身の手で触り試し考え、

「答えに幅のある質問(open-ended question)」に導かれる。

そうすることで子供は最も学ぶ、

この実験はそんなことを示しています。

 
 

以下、

「答えに幅のある質問(open-ended question)」の例いくつかです。

 

どうしてこうなるんだろう、不思議ねえ。

何が起こったのか説明してくれる?

ママこれに困ってるんだけど、どうしたらいいと思う?

何か他の方法が無いかな?

あの時○○君はどういう気持ちだっただろうね。

どう似ていて、どう違うんだろう?

どうやったらうまくいくかな?

どうやったら一緒に解決できるかな?

どうやってそれが分かったの?

次に何が起こると思う?

それについてどういところが一番好き?

変化が起きたのはどうしてだと思う?

もしこうしていたらどうなったかな?

どんなことに気づいた?

どんなことが簡単だった?

どんなことが難しかった?

どんな問題があった?

次にする時にはどう変えたらいいかな?

何を学んだ?

教えてくれる?

 

普段の生活に、

こんな言葉がけを散りばめていけたら。

 

子供自身で試し考えと探索する時間や機会を与えること

「答えに幅のある質問(open-ended question)」を心がけてみること、

思い出していきたいです!

 
 
 
 
 

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参考資料:

‘The preschool science experiment:

Evidence-based tips for teaching kids about ice, water, and the scientific method.’ Gwen Dewar, Ph.D.,

http://www.parentingscience.com/preschool-science-experiment.html

Creating family outings that teach and inspire‘ Gwen Dewar, Ph.D.

http://blogs.babycenter.com/mom_stories/creating-vacations-06252014-that-teach-and-inspire/

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