友人関係

子供が友人関係を築く上で役に立つ十のヒント

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友人、

つらく悲しいとき 共に過ごすことで ふっと軽くなり

楽しく嬉しいとき 一緒に飛び上がって 喜び倍増

どれほど助けられてきたか分かりません。

 

 

 

子供がどう友人関係を築いていくか? それには親が大きな役割を担っているという研究結果が、ここ何十年もの間多く示されているようです。お友達との関係を築くのが上手な子が、ある日ぽんと降って沸いたように生まれるわけではなく、そうなるためには、親ができることも多いようです。
 

赤ちゃんは基本的にとても社交的という研究もあります。人との繋がりを求め、人の声のトーンや表情を読み取り、人が関心を持つことに注意を向け、人との関りの中で育っていく。それら人の持つ元々の土台をどう伸ばしていくかは、環境によるところが大きいとされています。
心理学に詳しい人類学者のGwen Dewar氏は、これまでの様々な研究を整理し、友人関係を築くためには以下のような要素が必要だとします。

  • 感情の自制
  • 会話のスキル
  • 共感、相手の側に立つこと

 

そしてこれらの要素を培うことを含め友人関係を築くために役立つ十のヒントをまとめています。
それでは1から!

 

 

1.感情表現をくだらないと捉えたり抑えたりするよりも、寄り添い、導く(コーチする)。

ネガティブな感情をぶつけたり自分勝手な衝動ばかりでは、お友達との関係作りも確かに難しいです。では感情をコントロールする力はどう培われるのか? それには子供の感情表現に親がどう向き合うかが重要という研究もあるようです。

 

子供の感情表現に対し、親が思いやりを持って解決に向け話し合うことで、子供の感情の自制心が培われる。逆に、「冗談でしょ」などとあしらったり、「部屋行って頭冷やしてきなさい!」と罰をもって向き合うことが多い場合は、子供が感情のコントロールに問題を抱えることが多いと。

 

 

これは私自身の反省から、本当にそう思います。「ぴ~ぴ~泣かない!」「いちいちそんなことでぐずぐず言わないの!」「こんな何でもないことで怒らない!」何度そう叫んできたか。

 

それでも、感情をすぐに抑えつけるよりも、まずは出させ、気持ちに寄り添い、次第に落ち着く頃に、どうしたら解決できるか、次回どうしたら防げるかといった話し合いをするのが、結局は一番うまくおさまっていくんだなあと学んでいます。
ぎゃ~と癇癪:

 

「こんなこと怒ってもしょうがないでしょ、落ち着くまで部屋行ってなさい!」と私も声を荒げるより、

 

ピークが過ぎるのを背中をなぜる(できるような状況なら)などして待ち、少し落ち着いたら、どうしたら解決できるか、次回どう対処したらよいかについて話し合う。
ぐずぐず:
「こんなこと何でもないじゃない、もう泣かないの!」より、

 

抱っこして背中とんとんと気持ちに寄り添うことで、次第に落ち着き、他のことをして遊び始める。
 

即効で感情を抑え込むより、こうした方が、結局は引きずらず、急がば回れといったようにすっきりと落ち着くんですね。そしてそう繰り返すうちに、あまりにも過ぎた感情爆発やぐずぐずは徐々に減っていくんです。

 

 

 


2.「民主(authoritative)スタイル」を心がける

温もり度が低く、コントロール度の高い「独裁・支配(authoritarian)スタイル」で育った子の方が、子供間で拒否されやすい。そして「民主( authoritative)スタイル」で育った子は、攻撃的でなく、信頼されやすく、自制心があり、好かれやすいとのこと。(「四つの子育てスタイル」参照)

 

反抗的で傲慢になりがちな子というのは、厳しい規律を強制的に突きつけられている場合が多い、また「民主スタイル」の、様々な物事に対して親子で話し合う習慣が、子供の社会スキルを上達させるとのことです。

 

 

 


3.丁寧なやり取りをするよう教え、環境を整える

 家庭でのやり取りは、その子が社会に出、人とやり取りしていく上での原型。最近の研究でも、親子間で高いレベルのやりとりを示している場合は、子供はより社会性や交渉スキルを身につけるとされています。

 

「友情関係を築くためのトレーニング」という心理学者による本(“Children’s Friendship Training” by Fred D. FrankelRobert J. Myatt

には、子供に「やり取りのアート」を身につけさせるためのヒントとして、例えば:

・新しい誰かと話し始めるときは、あなたの「好きなことと嫌いなこと」を伝えてみるといい

・会話する際は、がつがつせず手近にある質問にだけ答えること。そして相手に話させること。またはあなた自身が質問してみること。

・質問してばかりでなく、自分のことも伝えること。

を挙げています。お友達とどう話したらいいかと困るような子には、こういったことを話すのもいいかもしれませんね。

また「しっかり注意を払って聞くこと」をトレーニングすることで、他の子とうまくいっていなかった子の状況が随分変わったともされています。
 

同じゴールに向けて共に作業するといった協力的な活動に従事させることで、子供達はより仲良くなるという実験結果もあります。

 

友人関係を築くことに難しさを抱える場合は、競争心をあおるようなゲームや、協力する気持ちに反したり損なったりといったシチュエーションを避けるのもいいようです。小学四年生を対象にした協力的なゲームと競争的なゲームを用いた実験でも、友達をうまく作ることのできない子も、協力的なゲームでは、周りを混乱させることなくより成熟した態度を見せたとのこと。人気のある子は、どちらのゲームであっても、寛容であったとのこと。

 

またお友達と遊ぶ際は、武器やビデオゲームなど、競争心を煽るものや、一人で没頭できてしまう玩具、シェアすることが難しいものなども事前に片付けておくといいとも。
 



4.他者への共感や思いやりを育む

共感や思いやりは、何もしないでも勝手に現われるというよりは、育てていくものとされています。

親の体現、様々なシチュエーションで相手がどう感じるかのシミュレーション、自分と相手との共通点を見つけさせる、自分と相手との気持ちのギャップなどについて話すなど様々方法があるようです。(より詳しい「共感や思いやりを育むヒント」については、また後日まとめます。)

 

 

 

5.相手の表情を読み取る練習をさせる。

そんな当たり前のこと!とも思いますが、小学生にとっては、こういった練習も役に立つという研究結果があるようです。様々な表情が描かれたフラッシュカードやマッチングゲームなどもあるようです。

 

子供達も低学年のとき、怒っている顔、悲しんでいる顔など絵と文字での描写がセットになったチャートを学校からもらってきたことがあります。

 

 

 

6.様々なシチュエーションでどう振舞うかを話し合う

 

何人かの母親に、いくつかのシナリオを渡し、それぞれどう子供にアドバイスするかを尋ねる実験をしたところ、最も良いアドバイスを与えた母親の子供達が、社会的に最も熟達していたとのこと。

では、それらの母親の与えたよいアドバイスとは?

例えば、何人かの子供達が遊んでいて、あなたはその中に入りたいと思います。

・まずその子達が何をしているかよく見てごらん。そこにフィットするためにあなたに何ができる?
・適切なことをしてゲームにはいるようにしなさい。例えば、レストランごっこをしているようなら、新しい客になることもできるわね。
・混乱させたり、批判したり、ゲームを変えようとはしないことよ。
・もしあなたに参加してほしくなさそうだったら、無理やり入ろうとしないことよ。後ろに下がって、何か他にできることを見つけなさい。

 

なるほどです。私自身のソーシャルスキルとしても参考になりました。(笑)

 

 

 

7.子供のソーシャルライフをしっかり見守る

常にその子の後をついて回り、お友達との関係に逐一口を出すということではなく、どんな場でとんな子と一緒にいるかということを知っておく、ということのようです。
 

攻撃的な子を友達とする低学年の子は、長い目で見てより問題行動を持つようになるという研究があるようです。そして問題行動を持つ子ほど、子供達の輪の外に追いやられがちになると。

 

「問題行動を持つ子とはなるべく友達にならないよう導く」、日本で育った私にしてみると、ちょっとぎょっとしてしまう教えなのですが、こちらではシビアにこういったことを教えますね。問題行動を起こす本人にとっても、皆が離れていくのはなぜなのかと学ぶ機会にもなると。

 

どんな子とも仲良く遊ぶのよ、問題を起こす子は、どうしたら起こさないようになるか手伝ってあげて、などと伝えたほうが健全に感じるのですが、確かにこちらでは、「問題行動」の度合いも、かなり激しいというようなことがありますね。





8.可能な場合は、子供達自身で解決させるようにする

よちよち歩きの子達は近くで常に見守っている必要がありますが、大きくなるにつれ、親は後ろに下がる必要があります。常に後をくっついている親は、子供達から学ぶ機会を取り去っているとのこと。

 

子供達は砂場で社会を学ぶ」ですね。怪我の心配などがないようなら、なるべく喧嘩なども自分達で解決するよう導いていきたいです。





9.“いじめ”(bully)に気をつける

「自分達で解決させるようにする」の例外は、「いじめ」。大人が介入する必要があるとのこと。

 

こちらは「いじめ」への対応が徹底していると感じています。小学校でも中学校でも、普段から定期的に「いじめ」がいかにだめなことか、もし見つけたらどうするのか、などの話し合いの機会が持たれ、少しでもそんな兆しが見えたならば、すぐに先生やスタッフが入り親も呼ばれての調査話し合いとなります。

 

この学校関係者が一丸となった徹底した態度、頼もしく感じています。





10.文化的違いを心に留めておく

いらいらさせ、破壊的で、支配したがり、正直でなく、わがままな態度は、友達としては受け入れられにくい。そして親切で、助けとなり、思いやりがあり、忠実な態度は友達として迎えられる。これらは全世界共通といえそうです。

 

それでも何が「親切か」というと、ケニア、メキシコ、フィリピンでは、日本、インド、米国よりも、他者に対してかなり多くの時間を割く必要があるという研究もあります。よほどでないと「親切」とは見なされないということですね。

 

また、米国でよい成績をより悪い成績を取った子に見せることは、「自慢している」と捉えられがちですが、中国では、「あなたを助けることができますよ」というメッセージを送っているとも捉えられるそうです。

 

こういった同じ行為でも文化によっては全く違う解釈がされるということ。こちら異文化がひしめき合う米国では、身近なところで必要になってくる知識ともいえますが、日本でも、これから世界に羽ばたき友人関係を築いていくだろう子供達、知っておくといいのではないでしょうか。

 

 

 

 

子供が友人関係を築く上で親のできることとは?

 

 

子供の感情表現に寄り添い導き

丁寧なやり取りについて教え

共感する力を育み

表情など手がかりに相手を思い遣るよう促し

様々なシチュエーションでどう振舞うかを話し合い

遊び場や遊び相手を整え

子供達自ら解決するよう見守り

いじめには徹底して対処し

文化的違いも念頭におく

 

一昔前ならば、人との繋がりの中で、実際の体験を通して学んでいけただろうにと思うようなことでも、核家族化が進み、兄弟姉妹の数も少なくなった現代では、こうして親が言葉などでも示していく必要があるのかもしれないな、そんなようにも思います。

 

笑って、しんみり語り合って、歓喜して、慰められて、よしっと立ち上がって、

子供達、友人と共に、様々な体験を積み重ねてくれたら、そう思いつつ!

友人達の支えに、感謝をこめて。
 

 

 

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参考資料:
“How to help kids make friends: 10 Evidence-based tips” by Gwen Dewar,Ph.D.
http://www.parentingscience.com/kids-make-friends.html”The social world of newborns: A guide for the science-minded parent”
by Gwen Dewar,Ph.D.
http://www.parentingscience.com/newborns-and-the-social-world.html

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