集中

記憶力集中力を高めるゲーム、ありのままを捉える力

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オランダで子供向けマインドフルネス・プログラムを開発したEline Snel氏の著書“Sitting Still Like a Frog”にこんなゲームが紹介されています。
 
トレーに十二のものを乗せ、子供達に見せます。三十秒数えた後、布をかけてカバーします。そして何がトレーの上に乗っていたかを紙に書かせます。
 
様々な年齢そして学校のクラスで試した氏は、週三回二週間続けるだけでも、いくつ当てられるかのスコアは急激に上がり(指数関数的に)、集中力が増し、自分にはできないと疑っていた子は自信をつけ、自分が自分に対して持つ「私にはできない」などの「疑いや意見」というものは、常に当たっているわけではないと思い直すようになったと。

 
 
 
このゲーム、以前から家でもちょこちょことすることがありました。
 
トレーに乗せるものは、年齢によって数個に減らすなどし、布をかぶせるとその下のごつごつとした形から「推測」したりと気が散るので、しばらく見せた後トレーはテーブルの下に隠すなどしていました。
 
我が家の上の四人の子達は、五・六歳の時点で心理学者によるIQテストを受ける機会があったのですが、その結果を見ると、「考える力」が「記憶する力」を上回る傾向にあるんですね。
 
観察していると、多分何か物を見たとき、その物自体というよりは、この色きれーだな、誰がここに置いたんだろう、お花のデコレーションつけたらもっと素敵なのじゃないかしら、などと「思考」がどんどん進む傾向にある。
 
例えばトレーに、積み木・りんご・コップ・紙・ホッチキス・人形などが乗っているとするならば、この積み木で宮殿を作って、あのコップでココアを飲んで、何が書いてあるんだろうあの紙、この前○○君ホッチキスの芯さしちゃってむちゃくちゃ痛そうだった、この人形随分と古いなあ、などと考え始め、トレーに乗っている「十二のもの」を忘れてしまったり。
 
 
当時は、「記憶力」も少し鍛えた方がいいかなといった気持ちで始めたこの「トレーゲーム」ですが、おしゃべりし続け飛び回る「思考」から少し距離を持ち、今この目の前の「ありのままを捉える」という「筋肉」を鍛える、というSnel氏の説明、なるほどなと思いました。
 
始める前にしばらく「呼吸に集中」してからなどするといいですね。
 
 
 
「考える力」「空想力」などもとても大切ですが、時に、今この瞬間のありのままを集中して(attentive)見つめる練習もしてみる。
 
すると、記憶力自体が高まることもですが、「考える」と「記憶」とをよりうまく「使い分けor融合」できるようになるのかなとも感じています。
 
子供達の通うプログラムの中には、超人的な記憶力を持つような子もいますが、見ていると、「雑念がない」と感じることがあります。その場のありのままを捉えるということを遮るものが少ない。
 
感覚的な話ですが。

 

最近はすることがなかったこのゲーム、また時々してみようかなと思ってます。

何よりも子供達、目を輝かせて楽しみます。
 
 
 

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