ネイティブアラスカン

ネイティブアラスカン「父」との再会、命が宿るということの原点を覚えておく

昨日は、ネイティブアラスカンの「両親」と、アンカレッジに暮らす「姉」の家で再会。90歳になる「父」の白内障の手術のため、「両親」揃って数日の間村から出てきたのです。「父」に会うのは、15年ぶり。(「プロローグ」に最後に会ったときのことなど、少しまとめてあります)
 
 
玄関口で、「マイコが来ること知らせてないのよ、驚かせようと思って」とウィンクする「姉」。居間のソファに座る「父」。アルツハイマー症と診断されています。
 
私の顔を見ると、おもむろに、村にいる娘が、先月脳梗塞で倒れて目の傍を切ったけれど、手を当てたら、傷が癒されたんだよ。ほら手を出してごらん、こうしてねと言いながら、私の手を大きな両手に包んでくれます。
 
横から「姉」が、「マイコよ、マイコ!」と大声で言います。ぽかんと口を開け、私の顔をじっと見つめる「父」。アルツハイマー症がすすみ、会話がかみ合うことも少なくなってきていると「姉」から聞いていました。でもね、マイコのこと時々思い出して話してるわよと。
 
「あーマイコ―、お茶が大好きだったマイコー、いつもマグカップ抱えて歩き回って」と立ち上がり、ニコニコと「私の真似」をし始める「父」。「孫もいっぱいできたってね、十人?二十人?」と嬉しそうに両手を広げて。
 
ハグ。「父」に頬寄せて。
 
「父」はソファに、私はその前のカーペットに座り。上機嫌な「父」、話があちらこちらに飛びます。
 
軍人時代、部下に銃の撃ち方を教えた時の話、病院でヒーラーとして活躍していたときの話(実際は軍人だったり病院でヒーラーだったりという過去はないのですが)。一旦亡くなった赤ちゃんをいかに生き返らせたか、もげてしまった手をどう元に戻したかといった話は、とても具体的で迫力のあるものでした。シャーマンの家系に育った「父」、「手を当てて癒す」というエピソードが、たくさん出てきます。
 
ああ、そういえば昨日夢を見てね、私がね、マイコになる夢だったよ。そして歌を歌っていた、そんな何だか楽しくなるようなものも。
 
 
 
検診に出かける「父」と一旦別れ、 夜は、親戚が集まり夕食。三女と次男を連れて。
 
80代90代の長老達が数人。より若い人々が台所で食事の準備です。
 
サカナとアザラシ肉の干物。
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長老達噛み切れるの?と聞くと、もちろん!と「姉」。
 
アラスカ南東のシトカから送られた「数の子」!
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この数の子がついている植物が何かちょっと分からなかったのですが、ハーブのように強い香りがありました。
 
昆布についたものも。
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「長老達はこの昆布のぬるぬるが好きではない」と何度も洗い流してました。この「ぬるぬるが栄養があるって日本では言うんだけど」と台所で話しに花。
 
セイウチやクジラの脂身スープ。
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デザートは、「ネイティブアラスカン・アイスクリーム」。
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ベリーと砂糖とラードなどを混ぜたもの。
 
キングサーモン。
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白ワインとマヨネーズとハーブ各種と、「姉」の味付けはいつも最高です。
 
炊き立ての白米と共にいただきます。
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味のりを差し入れに持っていったのですが、好評でした。(笑)
 
 
ユピック語でのお祈りの後、いただきます!
 
三女と次男に隣に座るよう言い、あれやこれやと食べ易く小さくちぎって下さる「父」。
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長老達に囲まれて。
 
 
しばらくすると、歌が始まり、笑い声響き。
三世代四世代が共に、賑やかに。
 
 
 
 
 
「父」と最後に会ったのは、15年前長男妊娠7ヶ月でアラスカに移住し、臨月に入った時のことでした。その時、「父」が私のお腹に手を当て言った言葉、今でも、心の奥底に響いています。
 
This person needs you, you need this person.
This person needs this world, this world needs this person.
That is the reason why this life is here.
 この子にはあなたが必要 あなたにはこの子が必要
この子にはこの世界が必要 この世界はこの子を必要としている
だからこうして命が宿ったんだよ
 
私の目をまっすぐ見つめる「父」の目は、私を突き抜けはるか遠くを見ているようでした。
 
親と子互いに必要だったからこそ、こうして生まれて来るのだと「父」は言います。
そして命というのは、この世界に必要とされているからこそ、宿るのだと。

 
「この世に生まれてきた原点」、覚えておきたいです。
 
 

「父」           と         「母」

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かけがえのない一日でした。
 
 
 
 

皆様、素晴らしい週末をお過ごし下さい!

 
 
 

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