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子供とテレビ、知っておきたい6つのこと

002「テレビ」や「DVD」とどう付き合うか。
 
我が家では居間に1台あるテレビにケーブルをつけてないので、放映される番組を観るということはできないのですが、DVDを観ること、子供達それはそれは楽しみにしてます。
 
周りの家庭を見回しても方針は様々。家にテレビがないという知り合いもいれば、子供部屋を含め各部屋にある、車に乗れば常にスイッチオンという知り合いも。
 
 
ここでは、心理学者ピーター・ビシュトン氏の講義(‘What TV and Video Can and Can’t Teach’Scientific Secrets for Raising Kids Who Thrive, The Great Courseより)を参考に、「子供とテレビ」について、まとめてみます。
 
 
 

1. テレビを通して学ぶことができる。

子供はテレビから学ぶことができるか? 例えば、米国の教育番組で最も古く有名な「セサミストリート」(60年代放映開始)についての研究は何百もあるようですが、一貫して、「学ぶことができる」と証明されていると言います。番組に出てきたアルファベットや数字や、単語や概念など、子供達はちゃんと学んでいるというんですね。
 
そして驚いたことに、「セサミストリート」を観た子は、観なかった子に比べ、小学校にあがっても統一テストなどの点がよりよく、マサチューセッツ大学の研究では、なんと大学入試の統一テスト「SAT」の点にまで影響を与える!という報告も。幼い頃「セサミストリート」を観た子の方が、SATの点がよりよくなりがちなんてーーー。
 
 
 

2. 2歳以下には必要なし。

といっても、2歳以下にはテレビの効果全くなし、という研究も多くあるようです。例えば、「ベビーアインシュタイン」シリーズの視聴後の幼児へのテストでは、プログラムに出てきたボキャブラリーなど、どの子も何も覚えている気配がなかったとのこと。
 
米国小児科学会(American Academy of Pediatrics)は、1999年そして2011年に再び、「2歳以下の幼児に対して、テレビや他のエンターテイメントのメディアは避けるべき」と発表しています。
 
この発表は、「米国では90パーセントの家庭で、2歳以下の子が何らかの電子メディアを観ている。3歳までには33パーセントの子供達の部屋に、テレビが置かれている。2歳以下の子が1日に電子メディアを観るのは平均して1-2時間」という報告に基づいているそうです。
 
この報告は、幼児の発達にとってもっと有益なアクティビティーの時間が、削られていることを意味していると言います。2歳以下なら昼寝や睡眠時間も長く、起きている時間が短い中で、それだけの時間をスクリーンの前にただ座っている、というのは確かにもったいないですよね。
 
2歳以下の子供達がテレビから学ぶことは何もない、それどころか、テレビの見過ぎは、メンタル面や言語面や認知能力面など、発達にもネガティブな影響を与えると示す研究も多くあるようです。
 
調査では、多くの親が、「子守」のために電子メディアを用いているとのこと。ちょっと料理する間の20分、このビデオ観てて、煮詰まったママの頭を落ち着かせるために、あのDVD観てて。ああ、何て静かなんだろう、ひとときの安らぎ~。そんなことが、私自身もあったなあと思い出します。DVDのタイトルに「赤ちゃんの脳の発達を助けます」なんてあれば、ママも休めて、赤ちゃんも学べて、いいじゃな~い、と思ったり。
 
数多くの研究が「いやいや全く学んでませんよ、それどころかせっかくものすごいスピードで発達している時期にもったいない」と示していると思い出しつつ、できる範囲で「電子メディア以外」の方法を見つけられるといいですね。
 
ビシュトン氏は、「一緒にしばらく遊んで、一人遊びモードにもっていく」という方法を提案しています。私自身の体験から言っても、そうすんなりとはいかない場合もあるでしょうが、できる範囲で。
 
 
 

3.つけっぱなしにしない。

帰宅するとまずはスイッチオン。常にバックグラウンドにテレビやラジオが流れている。ある調査では米国家庭の39パーセントがそうなのだそうです。ではそんな環境の、何が問題なのか? まずは、大人の注意が引きつけられるからだそうです。えっ、何何? ちょっと待って今のどういうこと? などなどちょこちょことアテンションがとられてしまう。
 
結果、テレビがバックグラウンドで常にオンになっていると、親子間の交流が乏しくなると報告されています。またジョージタウン大学の研究では、1歳の子が大人を対象とした番組により頻繁にさらされるほど、4歳の時点での認知スキルや実行機能のスコアが低くなったと言います。
 
多くの調査に基づいた米国小児科学会の発表によると、「子供やティーンは、1-2時間以上エンターテイメントメディアにさらされるべきではない」とのこと。
 
「注意が引きつけられ、親子間の交流が乏しくなる」というの、何台か常にコンピューターがつけっぱなしの我が家、ぎくり確かにです。気をつけていきたいです。
 
 
 

4.速いテンポでぱっぱと画面の切り換わるアニメなどは避ける

フラッシュしたり、速いペースでぱっぱと進む番組は、子供が注意を集中させたり、じっくりと問題を解決する力を妨げるということが分かっています。例としては、「スポンジボブ」などが挙げられてました。実際の実験で、他の番組を観た子、全く見なかった子、「スポンジボブ」を観た子では、視聴後のスコアの点が、かなり違ってきたとのこと。
 
寝る前や学校へ行く前や、メンタル面でチャレンジングな課題に取り組む前など、特に避けたほうがいいようです。こうした画面を少し観るだけでも、子供達は大きな影響を受けることが分かっているそう。
 
最近のプログラムは動きが「速い」ですよね。学校でも時々観ているらしい「ビル・ナイ・ザ・サイエンスガイ」という科学番組なども、画面がぱっぱぱっぱと切り換わって、何だか学んでいるのか学んでいないんだかと思えたり。一昔前のあのゆったりした映像、懐かしいです。視聴後もじわじわと余韻に浸れたり。
 
 
 

5.暴力シーンを避ける

これについては、これまで膨大な数の研究がありますね。大きな人形をキックしたりハンマーで殴ったりといったシーンを見せた後、子供達に同じ人形を与えると、映像と同じような攻撃的なことするという研究など、子供がいかに暴力シーンに影響を受けるかが示されています。定期的に暴力シーンを観ている子供達は、より暴力へ鈍感になり、攻撃的になるという研究結果も多いです。
 
ヒトが暴力シーンを観る時、最も原始的で深く根付いた「戦う・逃げる(fight –flight)」反射システムが活性化し、アドレナリンが放出されることが分かっています。暴力的なシーンを定期的に観ていると、こうした反射反応が習慣化し、スクリーンから離れた実際の生活でも、攻撃的な反応を起こし易くなると言います。
 
またオハイオ州立大学の研究では、ハイレベルの暴力番組を観る子供達は、よりネガティブな考えを持ち、他の子供達と行為をシェアすることもより少なくなると報告されています。
 
 
 

6.一緒に観て、内容についてなど話し合うのがベスト。

テレビやDVDの視聴は、通常の社会的な交わりからの時間を取ってしまうもの。それでも、テレビに「子守り」させるのではなく、子供達と一緒に視聴し、内容について話し合うならば、そうしたデメリットを緩和させることができると言います。
 
「良い番組は、テレビを通してでなければ、訪れることもない地や、会う事もないだろう人や出来事に触れることができ、視野を広げてくれます。それは、良質な本を読んだり、実際に貴い体験をするのと同じくらい価値のあることかもしれません。また子供達と、そうした良質な番組内容を一緒に話し合うなどするならば、テレビの効果は、より大きな貴いものとなるでしょう」とビシュトン氏。
 
我が家では、週末に映画デイがあり(1-2時間)、ウィークデイは時々夜20分ほどDVDを観るといった様子ですが(といって、コンピューターはつけっぱなし)、子供達観始めた途端、速攻姿を消し、自分のことをしている母です。
 
ビシュトン氏の言葉、しかと心に留めておきます。
 
 
 
電子メディアに囲まれ、あらゆる情報がなだれ込む世界を生きていく子供達。子供時代に、それらとうまく付き合う習慣を、身につけさせていきたいですね。
 
それでは皆様、今日もよい日を!
 
 
 

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