行事

小学校で日本プロジェクト、カラフルで甘-い寿司

昨日は、小学校で日本プロジェクト。
 
子供達と一緒にお寿司を作ってきました。
 
お琴の先生の友人は、朝から着物着付け、ちびっ子2人ちゃんに甚平を着せ、
 
お琴2台をストローラーで運ぶ!
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本当に、朝からありがとう!
 
 
 
この日は、年に1度の「エクスプラレーションズ(探索)」という行事。学年クラス全校ごちゃまぜになって、生徒各自が興味を持つテーマごとにグループ分けされ、そのテーマについて掘り下げるんです。
 
それらのテーマ、レゴ、スペイン語、海、映画作り、狼、演劇ゲーム、染物、電気回路、ハイキング、アート、クラフト、石鹸作り、サイクリングといった中に、「こんにちは日本!」というのがあったんですね。「食べ物、言葉、アートを通して、日本をエクスプローラー(探索)しましょう!」という内容。ちなみに、三女2年生は映画作り、次女5年生はアートグループに。
 
教室に入ると、日本好きっ子達が、「こんにちは、私の名前は~です!」と、お辞儀しながら練習中。
 
 
 
セットアップ。
japanese project koto
友人の生後5ヶ月の息子君と、3歳の娘ちゃんもたちまち人気者で、代わる代わる抱っこされて。
 
よし、準備完了。
japanese project sushi
こちらは、魚や酢の匂いに抵抗ある方も多く、中身は、色とりどりベルペッパーとキュウリ、お米20合には酢少々、砂糖多め。
 
じゃあ、まず海苔の表面の粗い方を上にして巻き寿に置いてね。粗い方どちらか分かるかな? 次に、お米をしきつめて~。はい、野菜をのせましょう。そんな格子状にしたら巻きにくいからね、そうそう一箇所に細長くね。はい、いいですか、まず海苔だけ掴んで巻きますよ~。次に巻き寿と一緒に、ぎゅっぎゅと力を込めて、こうして固めると崩れないからねー。
 
などなど繰り返して。
 
おいしいね。
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ネイティブアラスカンの子も何人かいたのですが、中には、キュウリとベルペッパーを食べたことがないから、お米と海苔だけでいいという子も!
 
歴史的に世界中の狩猟採集民は肉より植物を主に食べていたとされるんですが、極北の狩猟採集民だけは、例外的に肉や魚が主だったんですね。1年の大半を氷に覆われてますから、短い夏の間ツンドラで取れるベリーや草を食すぐらい。今は僻地の村にもスーパーなどがあり、世界中から届く食物が手に入り、特にアンカレッジに暮らすネイティブの方々は、あらゆる食材に囲まれているわけですが、それでも周りのネイティブの方々を見ても、野菜をもりもりという方はあまりいません。
 
「ベジタリアンの知り合いに食事に誘われて、食べられるものがなくてね」とネイティブの「姉」が笑っていたのを思いだします。
 
ネイティブの子達、先生から「試してみて、美味しいわよ」と促され、キュウリをお米の上に少しだけ置いてみていた姿が可愛かったです。
 
 
 
しかし、ベルペッパーとキュウリ、しかも酢ほとんどなしで甘い、なんて寿司、日本ではあり得ないでしょうね。これを「寿司」と教えていたわけですが。食文化も、こうして他地域に広がり、異なる環境に触れることで少しずつ変化し、オリジナルとは似て非なるものになっていく、そんな流れを担う行為者の1人になったような気持ちでした。(笑)
 
でもこうして、異なるものと触れ合うからこそ、「新しいもの」も出てくる。異なるものとの触れ合いの中で、守り、飛び出し、創りと様々な流れが混ざり合いこれまで世界は変化してきたし、これからも変化していく。通信技術がますます発達して地球の裏側の人々とも瞬時に交流できるだろうこれからの世界、混ざり合う境界に生きていくというのは、我が家のような他地域の血が入り交ざった子達だけの話じゃないのでしょうね。
 
カラフルで甘い寿司を笑顔で頬張る子供達に囲まれながら、そんなことをつらつらと考えていた昨日でした。
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今朝親御さんの1人から、息子君が本当に喜んでいて、これまで嫌がっていた野菜の入った寿司が大好きになったのよ、ありがとうとメールをいただきました。皆でわいわいと新しいものに挑戦して、しかも自分で作ってとなると、やっぱり何倍も美味しく感じるのでしょうね。三女のクラスメート君だったのですが、あの嬉しそうな笑顔を思い出しつつ。
 
 
 
次女がアートクラスで描いた絵:
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それでは皆様、新緑のGW、そして週末をお楽しみ下さい!
 
 
 

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