米国東海岸での暮らし

ワシントンDCの「全米桜祭り」を堪能!桜に魅了された米国人&東海岸に根づく桜

3月26日に開会式のあったワシントンDCの「全米桜祭り」をのぞいてきました!
 
目を閉じると、今も、淡いピンク色の風景が広がります。
 
2週間続く祭りには、毎年150万人近くの人々!が訪れるそうです。
 
今日は、元々日本から送られたというこれら桜の風景や、桜にまつわる話、そしてDC周辺の花咲き溢れる様子などまとめました!
 
 
 

タイダルベイスン沿いの桜

「全米桜祭り」は主に、タイダルベイスン沿いで行われるのですが、桜の木は、ポトマック川やワシントン運河沿いにも植えられています。地図を見るとこんな感じです。
ポトマック川(左)、タイダルベイスン(中央)、ワシントン運河(左)。
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タイダルベイスンとは、ポトマック川の水流をワシントン運河に導き、その汚染を防止するために1897年に築かれた半人工的な入り江。このタイドルベイスン沿いだけで3750本!の主にソメイヨシノが植えられているそうです。
 
ソメイヨシノ満開!
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中央の白い塔は「ワシントン記念塔」。
 
 
 
 
 

ワシントンDC桜植樹までのいきさつ

これら見事な桜並木は、
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1912年に日本から贈呈された12種類3040本の桜を始まりとしています。そしてその背景には、桜に魅了された米国の人々の姿があります。
 
ポトマック川周辺に桜を植えるという計画は、ナショナル・ジオグラフィック協会初の女性理事エリザ・シドモア氏が1884年に日本の向島を訪ねたさい、桜の美しさに感動したことから始まったとされています。シドモア氏は、「向島の桜」に感動して以来24年間、政府機関に働きかけ、資金を募る活動を続けたといいます。
 
その後、同じく桜の美しさに惹かれた植物学者のデイビッド・フェアチャイルド氏が、1906年、横浜から125本の桜の木を輸入し、自宅の庭で、「果たして米国東海岸に桜が根付くかどうか?」を試したといいます。見事に開花した桜!博士夫妻は、シドモア氏がすすめるポトマック川沿いの桜並木計画を後押しします。
 
そしてタフト大統領の夫人は、1903年に日本を訪れた際、荒川沿いの桜並木の美しさに心を奪われます。そして夫が1909年に大統領に就任すると、桜の植樹活動を主導するようになり、ポトマック川周辺の桜並木計画が急速に実現化へと向かったそうです。
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そこへ、ニューヨークで研究に励んでいた高峰譲吉博士がこの桜植樹計画の話を聞きつけ、当時の東京市長で衆議院議員の尾崎行雄氏に協力を頼みます。そうして東京市から2000本の桜の苗木が送られることが決定。ちょうどこの頃、日露戦争での米国の助けに、お礼をしたいという動きが日本にあったことも大きかったとされています。
 
ところが、1910年に米国へ到着した桜は、害虫に侵され、農務省による防疫検査を通過できず、全て焼却処分に!2000本のサクラー。
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それでもここで、「計画破棄」というわけではなかったんですね。再び、今度は綿密な計画の基、健康な桜の苗木が育てられ、とうとう、1912年の桜贈呈が実現!
 
12種類3020本の桜です。内訳は、ソメイヨシノ1,800本、カンザン350本、イチヨウ160本、タキニオイ140本、シラユキ130本、フゲンゾウ120本、アリアケ100本、ジョウニオイ80本、フクロクジュ50本、スルガダイニオイ50、ギョイコウ20本、ミクルマガエシ20本だそうです。
 
「全米桜祭り」後にも、ソメイヨシノとはまた別の種類の桜が見ごろになるとか。楽しみです!ソメイヨシノ以外の桜は、ポトマック川やワシントン運河沿いで多く見られるようです。
 
 
そして1912年以降も、桜の植樹は続けられます。1965年には、3800本のソメイヨシノが再び日本から送られ、1986年から1988年には、1912年に植えられた桜の回復のために、676本の桜の木が加えられたそうです。また1996年には、クリントン大統領の訪日を記念して、100本の桜がポトマック川沿いに植えられたとのこと。
 
ちなみに、1912年当時のサクラの木は今でも100本ほど残っているそうです。
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古い幹から、刺し木のように新しく細い枝がはえているこんなちょっとシュールな桜もちらほら
 
 
 
 
 

日本から送られたパゴダと灯篭も桜に包まれ

タイドルベイスン沿いを歩いていると、
日本から送られたパゴダ(仏教・ヒンズー教の多層の塔)や、
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灯篭にも出合います。
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パゴダは、 第二次世界大戦後の日米間の友好関係を示す象徴として、横浜市から1957年に送られたもの。17世紀に作られたものだそうです。
灯篭は、360年の歴史を持つとされるもので、日本からの桜の寄贈を記念し、2013年に送られたもの。
 
 
 
 
 

歴史的人物記念碑も桜に囲まれ

タイダルベイスン沿いには、歴史的な人物を記念した建物も多くあるのですが、それらも淡いピンク色に包まれていました。
 
キング牧師記念碑。
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フランクリン・ルーズベルト記念公園
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               「私たちが望むのは、戦争を終わらせることはでなく、戦争の始まりを終わらせることだ」
 
トーマス・ジェファーソン記念館
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建物の壁には独立宣言の主要作成者であり第三代大統領ジェファーソンの言葉が彫ってあるんですが、とてもインスパイヤリングです。
ジェファーソン記念館から「ワシントン記念塔」方面を眺めると、
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桜の合間に、ホワイトハウス!
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ちょうど、大統領を乗せることもあるという軍機が横切ります。
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DC周辺では桜が日常風景に溶け込んでいます

100年以上前に日本から米国東海岸に植樹された桜。こちら東海岸で初めての春を迎え、本当に驚いたんですが、今では、街路樹としてや、個々の住宅の庭にも、桜の木が多く植えられているんです。この時期、街を行くと、
 
あちらでも
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こちらでも
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淡い桜色を見かけます。
しだれ桜?
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我が家の前の通りにも、
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何と裏庭にも!
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(マイコー雑記:裏庭に咲く花はもしかして桜?と調べてみたところ・・・

 
 
 
 
 

桜に魅せられた米国の人々

シドモア氏、フェアチャイルド氏、タフト大統領夫人と、「桜に魅せられた人々」から始まった、 ワシントンDCへの桜植樹。
 
今年の「桜祭り」のパンフレットには、在原業平の和歌が載せられていました。
“If this world had never known the ephemeral charms of cherry blossoms
then our hearts in spring might match nature’s deep tranquility”
「世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし」
 
桜を思う日本の心が、遠く海を越え、ここ米国にも根付いているかのようです。
 
私自身17年ぶりの桜なんですが、日本をこれほどまで近く感じる春は初めてです。
 
先日も、こちらに20年以上暮らす日本女性と話していると、
「ワシントンの桜が咲くと、日本の桜も今頃は・・・と思うのよ」と。
 
 
 
 
 

花咲き溢れるワシントンDC周辺の春

おまけですが、桜に並び、様々な花も咲き溢れています!
 
梨の花
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チューリップ木蓮
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ベニスモモ
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桜のような花と共に赤い葉が芽吹くのが特徴ですね。
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レンギョウ
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心の奥まで花色に染まる、そんな気持ちのする春です。
皆様、花溢れる春をお楽しみください!
 
 
 

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