昨日は一日、下見に来られたテレビ関係のWさんと、
普段こちらでお世話になっているコーディネーターのAさんと一緒に過ごしました。
下見用のカメラで、
遊ぶ子供達。
使い方を教えて下さるWさん。
車で五分ほどのところに住むネイティブアラスカン「姉」の家を訪ねて。
ネイティブの方々の暮らしに興味がありますという言葉に、
次から次へと村から送られた食材を見せてくれる「姉」。
これはね、クジラの肉、
これは腐らせて発酵させたスティンキーフィッシュ(くさやのようなもの)、
これはアザラシの肉、これはカリブー。
ワラビのようなシダ科の植物。
右がアザラシの脂、左がクジラの脂
クジラの脂身を塩茹でし、
野菜スティックと、ツンドラで採れたベリーを一緒に。
黒い方は一度水に沈めて寝かせ発酵させたクジラの脂身。
ホワイトフィッシュの刺身とその卵。
アザラシの脂に醤油!をたらしたものにつけていただきます。
厳寒の地、やはり脂をよく採るんですねえ、
調理法は、塩茹でするといったシンプルが主なんですねとWさん。
味見をしている間に、二階から民族衣装をもってきてくれ、
これはユピックの衣装、こちらは北方のイヌピアックのもの。
ほとんど村においてきたのよと言いながら。
Wさん、様々尋ねられます。
どうして村から出てきたんですか?
子供達の教育のために。
私はより米国社会に同化した(assimilated)ネイティブなんです。
どんな毎日を送られているんですか?
今は教会の手伝いと、育児と、そして修士課程で神学を学んでいます。
長い間ソーシャルワーカーとして働いてきました。
どれほど涙を流したか分かりません。
(ネイティブの社会はアルコール中毒で村が全滅するなど、
深刻な問題を抱える地域も多い)
マイコさんにも二つネイティブの名前が授けられ、
こうして名前を与えるというのは一般的なんですか?
村では、とても一般的です。皆複数の名前を持っています。
ユピックの文化では、その人を表すのは、お金や職業じゃなくて、名前なんです。
私達は、その人が何を持っているかではなく、その人が誰なのかを見るんです。
マイコの名前「アヤクサック」は、「進み続ける」という意味。
私のは「キスする」という意味で、子供時代よくからかわれたわ。
名前を授けるとき儀礼をすると聞いたのですが、それはどんなものですか?
マイコの場合は、父がとりおこないました。その名前にまつわる人々も集まります。
(故人で同じ名前を持った人々の親族など)
父が十分ほど祈り、文句を唱えといったシンプルなものです。
父は代々シャーマンの家系で、それでもキリスト教に改宗しました。
そこから、「スピリット」の話になり。
父も私も娘も「癒しの手」を持っています。
父はその人に触れることで、その人が何を思い感じているかを知ることができるんです。
それは本人が意識しているものだけでなく。
幼少期からの歩みの中で何につまずき、何が障害となっているかが分かります。
それでも、私達にできるのは、祈ること、神に感謝することです。
スピリットには魔術と、聖なるものがあります。
神への感謝を基にしていること、それが聖なるものです。
帰り際、時々咳込んでいたAさんに(今年のこの花粉と煙!)、しばらく「癒しの手」。
二度ほど、何かを運ぶように流し台に行き手を洗い、
再び戻りAさんの胸に手を当てと繰り返し。
玄関で、村からサーモンが届いたら食べようねと、いつものようにハグし。
Thank you と耳元で言うと、ウインクして楽しかったわと。
子供達一人一人ハグして別れ。
夜はアンカレッジで一番人気のあるピザ屋で、Wさんにご馳走になりました。
平日なのに待つ人々の列!に驚き。
レストランというものにほとんど行ったことのない子供達、大はしゃぎでした。(笑)
デザート大きい!
繋がりに、感謝を込めて。
↓