10の項目それぞれが、科学的な実験研究に基づいている(Backed by Science)ということですが、科学的な実験というのは常に「少数例外」がつきもの。「大多数がこの傾向にある」ということなのだと念頭において。
またここでいう「賢い(smart)」というのは、今の学校制度の中での「成績優秀」、学業面での成果を生み出すというような意味で用いられているようです。
この記事の執筆者Eric Barker氏がおっしゃるように、「倫理と共感の欠けた知性ほど恐いものはない。たくさん水素爆弾を作る『賢い人』もいる」ということも心に留めつつ。
では1から10まで!
1.音楽のレッスン
音楽のレッスンをしている子は、よりIQが高い(それほど大きな影響ではないが、とのこと)という調査結果より。子供に限らず、大人にとっても脳の活性化に良いようですね。
これを聞いた音楽レッスンを取っていない長男と次女、昨夜ピアノ弾いてました。(笑) 次女は以前からまた始めたい(以前三年近く続けたことが)と言っているのですが、どうしようか検討中です。もしするのならば相性的に、長女と三女とはまた違うスタイルの先生にと思っています。音を奏でることを楽しめるようになってくれたらいいなと思ってます。
2.「スポーツマンは脳まで筋肉(Dumb Jock)」は嘘
運動の後、より早く新しい単語を覚えられるといった実験結果。2007年のドイツの研究、三ヶ月運動を続けることで、記憶と学習を司る脳の箇所へのよい効果が見られた(30%血流アップ)などより。
周りのいわゆる「成績優秀」な子達を見ても、確かに運動が日課になってますね。本格的なスポーツから、自身のペースでこつこつ続けるものまで。
3.子供に読み聞かせよりも一緒に読む
これは読むだけでなく、言葉の意味や内容を説明させたり、内容について話し合ったりということのようです。
確かに内容をより深く楽しめますね。
4.睡眠時間をしっかり取る
一時間の睡眠不足は、二年間の認知能力の低下に等しい、六年生の子の脳が四年生の子の脳にもなり得るとのこと。ロードアイランドで、三千人の高校生を対象にした調査では、A(最高点)の生徒はBの生徒より十五分、Bの生徒はCの生徒より十五分長く平均して寝ているのだそうです。
毎晩真夜中までピアノに宿題課題にと取り組み、成績優秀な子も知っていますが、大多数はそういうことなんですね。
5.IQが高くても自制心(self-control)がなくては成果を発揮できない
自制心や意志の力の方が、IQの数値よりも「学業での成功」を予想できるという研究より。IQの高さよりも、自制心のある子の方が成績を上げ、学業面での成果を生み出していくと。成績優秀さやこの社会での成功に必要なのは、才能よりも、誠実で根気強い勤勉さ(conscientiousness)や、grit(長い目で見たゴールに向けての持久力とパッション)であると。
学校での成績優秀さ、そしてどんな学術的研究でも、確かに才能以外の上のような資質が不可欠ですね。そしてこの社会をたくましく駆け抜けるためにも。
6.学習は受身でなく活発なやりとりの過程
17から24ヶ月の幼児に、Baby Einsteinなどの「単語量を増やす、脳を活性化させる」を謳ったDVDを一日一時間見せたところ、見せなかったグループより、平均して六語から八語の単語を少なく理解したとのこと。
人の脳は受身に聞くだけでなく、三分の二はアウトプットして自身を試すなどすることで発達していくそうです。例えばもし何かを記憶する必要があるなら、三十パーセントの時間を読むことに費やし、七十パーセントの時間をテストしたり自身の知識を試すなどに用いるとよいそう。
インプットだけでなく、アウトプットし周りとやり取りすることで、学習は進んでいくんですね。説明させる、教えさせる、というのも最高の学習方法。
7.甘菓子などは適切な時に摂るなら良い効果をもたらす
カフェインやグルコース(砂糖)は、注意力やワーキングメモリーにいい影響を与えると。記事では、キャンディーやソーダを子供が欲しがるのならば、リラックスする時でなく、勉強する時に与えるといいとも。
またオートミールなどの高炭水化物、高繊維でゆっくり消化するものは朝食に最適だそう。テストの当日にしっかり朝食を摂った方がいいとはよく聞かれますが、一週間前に食べたものも注意力や思考速度に関わると。五日間、肉や卵、チーズにクリームなどの高脂質、低炭水化物の食事を続けた大学生をテストしたところ、スコアが下がったとのこと。
口に入れるものが、脳に影響を与えるというのはもっともですね。
8.ハッピーな子=成功する子
社会でも家庭でも仕事でも人間関係でも、ハッピーな人がアンハッピーな人より成果を発揮し成功していくとのこと。
ハッピーな子に育てるということについて、「良い親に必要なものって何?」で少しとり挙げたのですが、「親の体現」というのは大きいですね。
9.仲間(peer group)が重要
大学生への調査によると、成績優秀者とルームメートになることで、成績が上がったとのこと。確かに、共に過ごす時間の長い人からは、影響を受けるもの、それがまだ日々どんどん成長する子供達となれば、尚更のことでしょうね。
影響を受けつつも、周りにいい影響を与えられるように育ってくれたらと思っています。まだまだそこへの道のりは遠いですが。
10.その子の能力を信じる
小学校の先生に、何の根拠もなく選んだ何人かの生徒について、「この子達は勉強が本当によくできるんですよ」と伝えたところ、学期末には、その子達の中の三十パーセントが22ポイントIQを上げ、平均して少なくとも10ポイント上がったとのこと。
これは本当に真だと思います。周りがその子の可能性を信じることで、その子も伸びていく。例え今結果が見えないとしても、可能性を信じてサポートを続けたいです。心の底では結果を手放しつつ、持てる最大限の力を発揮できるようサポートし続ける、思い出していきたいです。
子供を「賢くする」ための「メジャーな方法」、参考にしていきます!
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参考資料:
”How To Make Your Kids Smarter: 10 Steps Backed By Science” by Eric Barker
March 4, 2014
http://time.com/12086/how-to-make-your-kids-smarter-10-steps-backed-by-science/